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わたしのソファー

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夏に読んだ本



この夏は、仏教本にハマっているのだ。


「親鸞」上・下   五木寛之
親鸞の生涯の、少年から成熟した大人への成長記。
多少フィクションも盛り込んで、面白く読んだ。

「私訳 歎異抄」  五木寛之
私なぞにも分かり易く書かれている。まさしく易行(いぎょう)。
法然上人から始まる易行念仏。他力に身を任せることは、我の強い私にはまだまだ難しい。
易しいことほど難しく思える。

「いまを生きるための歎異抄入門」 佐々木正
著書である佐々木氏は、大学を卒業後、公務員を経て、長野県のお寺の住職になられた方である。
フランクルの「夜と霧」やフェリーニの映画「道」、そのほかにも多々の引用を用いており、
わかり易く読みやすい。

「仏教のこころ」 五木寛之
確かあったよな・・・と思い、本棚を探した。
河合隼雄さん、玄侑宗久さんとの対談、エッセイなど。

「三位一体モデル」 中沢新一
中沢さんの著書は読んだことがない。この人って宗教学者さん?
あ、これは仏教本ではない。キリスト教に言及している。ほぼ日から出版されている。
・・・読んでるときはよく解るのだ。でも実生活に活かせるのかというと、
それは意識し続けないとダメなのだ。

「十牛図入門」 横山紘一
図書館の本だが、購入してまた読む予定。
「十牛図」とは、禅の入門図として有名な絵である。横山さんは、唯識思想を専門にされている方で、この唯識思想の観点から「十牛図」を読み解き、そうすることによって真の自分により近づくことができるという。
自分を変え、辛いことの多い人生が生きやすくなるという。
いったい何が人を苦しめるのか、それは自分自身(の意識)なのである。
深層の阿頼耶識に繰り返しくりかえし“よきもの”を薫じ続ければ、それが種子となり、自分の中でそれがしっかり根を張れば不惑になるのでなはいか、そういう希望を持つことができた。

「仏教対談集」 立松和平
歌舞伎「道元の月」で道元を演じた坂東三津五郎さんとの対談を読んで、どうしても観たくなったがこれはもう5年も前の演目なので、今はないのだろう。
脚本は立松さんなので、観たかったなあと思う。


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エッセイも良いね。女優の高峰さんは、名随筆家だ。


「にんげんのおへそ」 高峰秀子

にんげんのおへそ (新潮文庫)

高峰 秀子 / 新潮社



一気読み。
この話題からそこへ移り、どうやってまとめて落ちをつけるのかと思いきや、
なるほどそうですか。うーん。面白い。
素敵とか、綺麗とか、そんな形容詞は失礼な気持ちがするほどの女優さんは、
年齢を重ねるほど輝きを増すいぶし銀だなあ。
ぐらぐらしていなし、姿勢も良いなあ。

作家の幸田文さんとの初対面の章は特に興味深いものだった。
幸田さんの本は殆ど読んでいるが、映画になっているとは知らなかった。
高峰さんが主演のものもあるので、DVDを探してみよう。

幸田文さんの所作は、文章から立ち昇ってくる。
たまにはシャンとしなくてはと思うが、常にじゃなきゃダメなのだ。
私はわたしの虫歯と同じ、グラグラしっぱなしである。
歯医者にも行かなきゃなあ。



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夏休みは文芸春秋を買って、芥川賞の受賞作品を読んでみた。


「冥土めぐり」 鹿島田真希

冥土めぐり

鹿島田 真希 / 河出書房新社




これ、10回書き直したという。
この作品で受賞したかったという。
苦節10数年らしい。
才能を咲かせるためには、努力が必要不可欠なのだなと、つくづく思う。
真剣さが違う。
受賞した時は、旦那さんが泣いたという。
それだけ、苦しんでいる姿を傍で見てきたということだ。


主人公の、気持の揺らぎから開眼するまでの、心象の移ろい。
解かるという、その時の衝撃。
こういうことって、リアルだなあと思うのだ。

うんざりした一瞥が、旅の途中で、伴侶の持っている大きさに気がつく。
二人の「これから」が、目の前に広がる海と重なる。
いい小説だなあと素直に思った。
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by umih1 | 2012-08-25 17:36 | | Comments(6)

マイコなんとか



とっくにお盆の夏休みは終わっていた・・・・・


次女が、12日から熱を出し、10日間、下がらなかった。
最高は、40.5度。
医者に行って3度目で、ようやく原因が分かった。
呼吸器科のセンセに診察してもらったのだ。
「マイコプラズマ肺炎」じゃった。
これは、抗生物質を飲まないと治らない。
胃腸もボロボロだったので、薬を飲むのも一大事であった。
ようやく落ち着いて、あとは薬をきちんと飲んで体力回復を待っている。
いちお、来週の木曜日、診察してもらう。

仕事は、一昨日の午前中と、昨日しかしなかったので、肩や首の調子は最高。
看病疲れはしたが、仕事するよりゃあ楽だったみたい (次女には悪いが)。

いやあ、でも大変だった。解熱剤飲んでもちょっとしか下がらず、入院させてほしいくらいだった。
若いから水分さえ採れれば大丈夫よだなんて、看護師さんは言うけれど・・・

お盆はとりあえず山形のお墓に行かなければならなかったので、
私だけ新幹線で行って帰ってきた。
お昼御飯くらいは美味しいものを食べようとして・・・

米沢牛ランチセット

を食べた。自分でステーキを焼いた。
もう、劇的な旨さだった。野菜もご飯も山形産だっぺ。
もう一回食べたい。
死ぬ前にも食べたい(笑)。
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by umih1 | 2012-08-25 16:59 | 思う事 | Comments(6)

祝開店



今日から盆休みだ。
一昨日、会社の暑気払いをした。

店じまいをしたあのフグ屋のおじさんが、このままではボケてしまうということで、
近くの空き店舗を探しまた開店した。73歳である。若く見える。顔のたるみが渋い。

開店祝いも兼ねて、亜麻色に輝くビールをさんざん飲んだ。
予約しなかったので、ふぐはなかったが、自家製の塩辛、刺身、わかめのぬたetc・・・
こういうのって、どうしても父を思い出すので、
カウンターの向こうにいるおやじさんをツマミに(笑)して飲む酒は、旨いような哀しいような。

2件目は、昭和の空気漂うカラオケスナックに行った。
ああ、こういうところって、落ち着くのよね。ハイボールも美味しいし。

翌日の朝は、ちょっと気持ち悪くて胃薬を飲んだ。パンシロンて結構効くんだなあ。

そういえば遅くに帰宅したとき、ラニが責めるような顔をして見ていた(笑)。
ごめんねって言ったらすぐ嬉しくなって、ふたりで抱き合った。
でも犬って喋らないんだよなあ。
会話しているつもりになっている自分に、笑ってしまった。



昭和40年8月11日 武田百合子の富士日記より~

明けがた、急に涼しくなって、寝ていてのどが痛くなる。一日中、低い小さな声で話す。
お芝居をしているよう。

朝  ごはん、茄子中華炒め、大根おろし、しらす。
昼  ふかしパン、紅茶。
夜  コロッケ(鮭かんをいれたら、主人まずがる)、ごはん、トマト。


平成24年 8月11日   私の。

朝  バナナ・リンゴ・オレンジのスムージー。(バナナを入れ過ぎて、ムースみたいになってしまった。)
昼  ライ麦パンの生ハムサンド、 野菜ジュース。
夜  バンバンジー(鶏ささ、トマト、アボカド、アスパラ)、サーモン、だだちゃ豆。
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by umih1 | 2012-08-11 22:25 | ヨロコビ | Comments(2)

金曜日の夜に


おぼろ月が道を照らす。

ぶらぶらと、犬を連れての散歩時間。
空には夏の星々が、いつもどおりにピカピカしている。

飛行機のランプが見える。あんなに速く、どこへ行くのだろう。
飛行機って速すぎる。からだだけ移動して、魂は置いてけぼりにならないのかしら。
そんなこと言って子供みたいだけど。

あの星のピカピカは、いったい何年前のピカピカだろう。
ずっと昔の光を今見ているのだなあ。
いつも変な気持ちになる。

虫の音が心地よい田んぼ道。
かぶと虫が死んでいる。
その無造作な姿を形容すると、「からっぽ」という言葉が浮かぶ。

映画の「おくり人」の、遺体が入った焼却炉に火がつくシーンを思い出す。
日本はいつから火葬になったんだろう。
アメリカは土葬だ。だから、マイケルジャクソンのスリラーのPVは、お墓からお化けがでてくるんだなあ。
そしてそのお化けには、ちゃんと足があるのだ。

最近、孤独死という言葉をよく見かけるけれど、みな一人で死んでいくわけだから孤独なのは当たり前だ。
見守られて死ぬのが幸せなんだろうが、そうでない人の方が圧倒的に多いと思う。
死に方を問題にしているような気がする。
そうじゃないよなあ、生きている間のことをもっと問題にした方がいいのではないかと思うのだけれど。

でも私は、父と母と祖母に関して、彼らが死んでからの方が、存在を近く感じるようになった。
人のことは言えないなあ。生きてる間にもっと会っておけば良かったな。

もし母が病気でなかったら、自分の人生は大きく変わっていた。
あの時、私が3歳くらいの時、階段に座って頭を抱えていた。
私は「その時」に行って、そっと母の肩を抱きしめる。

母が亡くなって数ヶ月後、偶然、長女の日記を読んだ。
9歳くらいだった長女の日記には、夢の事が書いてあった。

「おばあちゃんの夢を見ました。
おばあちゃんは、白いきれいな服を着て階段をのぼっていました。
両脇には、白いきれいな服を着た女の人たちもいて、
一緒に楽しそうに笑って、階段をのぼっていました。」

その場面はそれ以来、わたしを最大限に慰めてくれる宝物になった。


たんぼ道を抜けると、民家がある。
窓を開け放した居間の灯りと、ざわざわしたTVの音。
網戸があるために、少しもやもやして、あまりはっきり見えないのがいい。
人がくつろいでいる姿に、ああ今日は金曜日だなと思う。

日本犬のシロが寄ってくる。
ジロウとラニと、鼻をくっつけてお尻の匂いを嗅いでいる。
ちゃんと会話してるのだなあ、かわいいなあと思う。
シロの鼻をちょんちょんと、なでる。
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by umih1 | 2012-08-04 18:01 | 思う事 | Comments(4)

しかたないこと 「見知らぬ場所」



見知らぬ場所 (新潮クレスト・ブックス)

ジュンパ ラヒリ / 新潮社





「停電の夜に」「その名にちなんで」の次は、また短編集(というより中編)。
何年振りの小説でしょうか。さらにグレードアップしている。
インドのベンガル系のルーツを作品ごとに変えてベースにしているが、どれもこれも、別の人生を描いているからだろう、まったく飽きることがない。

ぜんぜんハッピーエンドではない。
End・・何かの終わり。
それが絶望であっても時間は過ぎゆく。
大なり小なり皆に訪れる瞬間。誰もが経験すること。

アル中の弟に娘を預け、結果、夫の信頼を決定的に失ってしまった瞬間。

母親が恋に絶望し、灯油をかぶって自宅を庭から見つめていた瞬間。

子どもの時から大切にしていたバングルをなくしてしまった。
探すことをせず飛行機に乗ることを選択した瞬間。

家族との関係が変化してゆくなかでの感情のゆらぎ、機微、直せない性分、
否定と拒否を含む関係、受容、そういうものの中で人は生きている。
それはやはり、おもしろいことである。

子どもに恵まれていても、お金に不自由していなくても、人は淋しい。
心に漠然とした不安を持つことは、しかたのないこと。
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by umih1 | 2012-08-04 17:19 | | Comments(0)
Days of Wine & Dogs
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