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わたしのソファー

カテゴリ:本( 194 )

未来を引き受ける勇気



夢中になって読んだ。
不倫・略奪婚は今では珍しくないけれど
例えば姦通罪で牢屋に入れられた北原白秋のように
大正時代は恋愛も命がけ・・
ましてや高貴な血筋の白蓮は夫ある身。
どれだけの覚悟を持ったことだろう。
恋の始まり、揺れる心の動き、子供を宿し堕胎したことは云わず・・・往復する手紙だけが頼り

兄に軟禁されたなか、百連は最愛の夫との子供を出産し・・・愛する夫は病魔に倒れるかと思いきや、長年寄り添う幸せな夫婦になった。
一気に読み終わった後、涙がこぼれたことが意外だった。本当に好きな男に自分の人生をかけようと決意した百連は素晴らしい。今よりずっと、女にとって生きにくい時代に、自分の意思を貫いたことに感動したのかなと思った。

女たちの描写が素晴らしく、流石だ林真理子さん、読む楽しみを味わせていただきありがとう。

宮崎龍介と柳原百連の娘さんご夫婦が提供した700通もの往復書簡を、林さんは参考にしたという。
700通・・・

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by umih1 | 2014-07-13 19:10 | | Comments(6)

こころの最終講義

隠れキリシタンのお話がおもしろかった。
日本人の心象に合うように、
丸く丸く収めていったという。

読み終わり1週間経ち、こころに残ったのは、
カウンセリングの話。
すさまじい体験をしている患者に、こんなになってよく耐えられますねと河合先生が言ったら、
「だって最初に会ったとき先生に、なんで自分はこんなめにあうんでしょうと言ったら、それはあんたの魂が腐ってるからでしょうと言われたから、腐ってるものをよくするんなら相当のことを覚悟しなきゃならないなと思ったんです。」
と患者に言われた。でも先生自身そんなこと言ったか覚えてない・・・ぽんと出た言葉だったのだろうと。
腐った魂とはどういうことかよくわからないけれど、腐った部分は私にもあるから、そういうことかなと想像するしかないけれど、この話には驚いてしまった。
腐ったものはそのまま朽ちるしかないと、私だったら諦めてしまう。
意識下からでてしまった何気ない言葉ひとつで、患者の気持ちを支えることができる、それに衝撃を受けた。

性についての話もこれは個々人の経験や年齢にもよるものだろうけれど、からだも心も超えてしまう大変なことだということも、こうして言葉にされると・・・
改めて、これは大変なことであると思う。からだも心も超えてしまうことを経験できるのは幸せでもあるけれど怖い。それはいくつになっても、幸せであるほど恐ろしいことだ。

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by umih1 | 2014-06-29 18:22 | | Comments(2)

色彩を持たない多崎さん


名前は自分の源のひとつ。
その名前に、仲間のうち自分だけが色彩を持たないことに、つくるは大きなコンプレックスを持っている。
自分には色がない イコール 個性がないと思っているふしがある。
私には逆に、色のないことが素晴らしいことに思える。
色をなくすという作業は大変で、どうしてもどうしても色で溢れかえる。
色がなく、色を映してもまた元にもどる、それは素晴らしいことだ。しかしそう簡単にできることではない。

つくるくんのこころの動きが綴られたこの物語は、村上さんの物語の中で一番好き。

人のこころからの欲求は、いったいどこから来るのか。沙羅への、だんだんと強くなる気持ちが、つくるの強さにも感じられて嬉しかった。
ひとりの人との出逢いはどれほど自分に影響を与えるのだろう。現実の人との出逢いもそうだけど、つくると出逢えたことは、私にとって嬉しいことだった。大袈裟だなと思うけれど、静かに内省する部分をもつ人が、私は好きだから。

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by umih1 | 2014-06-21 22:00 | | Comments(4)

アロハ  素敵なうたHAPAのうた

 
きれいな写真 アイリーンさんの体感に基づくお話
ヒューレン博士のなごむイラスト 言葉・・・
慰められ、深い部分での理解も、また更に得られる。

常々思うことは、ほおぽのぽのは、仏教と似ているということ。
クリーニングは、たとえば瞑想と同じだ。
瞑想方法の一つである、今とっている行動を心で言葉にする(立ち上がったとき、自分は立ちあがっている、と心で云う)ことと、目的は同じだ。
潜在意識よりももっと奥の方も空っぽにすること。
自分の中(あるいは外)に大いなる存在がある。そこと繋がるために空っぽにするということ。

ウニヒピリを大切にすること、ずっとずっと忘れないようにして一人だけど一人じゃない喜びをかみしめたい。



美しい。 ぜひ聴いてほしい↓
梅雨の鬱陶しさが、優しさに変わります。


Lei Pikake - Hapa





ハワイは海もきれいだけれど、森林が美しいらしいです。
いつか行きたい。
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by umih1 | 2014-06-21 21:58 | | Comments(12)

私の男


最初から淳悟は浅野忠信のイメージだった。
久々に狂気の浅野さんを映画で観たいと思った。
が、原作でもうお腹いっぱい。

感想なんて書く気起きない。
ただ、花が、一緒に暮らしていた過去の家族を思うときふつふつと黒い怒りの気持ちが湧くという部分がリアルに感じ
この人からもう離れない 好かれて愛されてこういう安心が初めてで・・・でも

結婚した花のこれからが、何故か安易に、私には想像できる。
離れられるわけがない。

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by umih1 | 2014-06-01 21:33 | | Comments(0)

こころの読書教室


表紙の笑顔で星5つ・・・

河合先生がお勧めする本のなかに、
子どものころに読んだ本があり、あ・・・中学生の時に読んだ・・・と思いだしたことに軽いめまいが(笑)いったい何十年前でしょうか。
お勧めの20冊の中で、何冊読んだかなと数えてみたら
12冊読んでいた。
河合先生のこの20冊を、読んだものも含めて全部読んでみるのも楽しそうだな。

トムは真夜中の庭で の本を説明しているとき引用した部分があって、おばあちゃんが寝ているだけでも、孫にとっては心の深いところで成長の役に立っている、と河合先生は仰っていた。
他の本でも、人間生きているだけでそれだけで凄いことなのですと仰っていて、つくづくそうだなあと思うし、尊敬する河合先生が仰っていたこと、そのことがとても嬉しい。
何年経っても嬉しい。

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by umih1 | 2014-06-01 21:21 | | Comments(2)

渡りの足跡



梨木さんのエッセイやノンフィクションを読むとなぜだろうかいつも気持ちがすっきりする。
なにかもやもやしているとき、自分が嫌でたまらなくなったとき、梨木さんの文庫本をパラパラめくり目に留まる部分を読んでみたりする。わたしは梨木さんのことが好きなのだなあとしみじみ思う。

さあこの本はどんな事が書いてあるのかしら
「渡り」をする鳥たちを観て感じたこと・・鳥に限らず「渡り」をした人たちとの関わり・・「渡り」ができない植物・・鳥たちや自然とともにある人たち・・
そして梨木さんの、梨木さんの中で柔らかく時に激しく衝突して生る(なる)思いが素晴らしい・・

とりわけ鳥たちに対する、語りかけや問い、感動、それぞれが直球で、梨木さんの可愛らしさが感じられ、とても幸せな気分になる。

鳥に限らす生きているものはその中に測り知れない命のリズムを持つ。この本を読んで、鳥のことがとても好きになって、尊敬の感情が湧いた。でもそれは鳥に対してだけではなく、命に対しての尊敬、と感じる。

きっと私もあなたも、素晴らしい鳥。
辛いなと思っても、
「個の体験はどこまでもその内側にたたみこまれて存在の内奥を穿ってゆく」(78頁より)

だからこの先も、命を諦めず生きていこうと思う。





著者 :
パイインターナショナル
発売日 : 2012-12-21
お花のような小鳥、思わず笑ってしまう鳥、鮮やかで華やかな鳥・・・
梨木さんの本を読んで、鳥の写真集を探した。
かっこいいオオワシの写真集はなかった。
でも、この写真集をめくると、さまざまな世界中の鳥がいて、これカツラかぶってるみたい・・とか、あ、鳥同士もお話するのねなんて、楽しい。

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by umih1 | 2014-05-06 21:01 | | Comments(0)

Yoko Sano



そうはいかない

佐野 洋子 / 小学館





嘘ばっか 新釈・世界おとぎ話 (講談社文庫)

佐野 洋子 / 講談社




嘘ばっか これ良かった。
実はシンデレラが計算高い女だったり・・・ あ。
あんなに面白いって夢中で読んだのに、ほとんど忘れてる。
ヤバい。

たまに佐野洋子読みたくなる。
100万回生きた猫ちゃん。
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by umih1 | 2014-04-29 17:49 |

小さいおうち



山形から東京へ女中として上京してきた13歳のタキは、美しくかわいらしい時子奥さまのもとで、住み込みで働く。
戦争が本格化し山形へ帰るまでの蜜月、といってもいいでしょう、活き活きとまめまめしく働くタキは時子奥様が大好きで、昭和モダンな東京の街の様子も素敵で、戦争の影に怯えながらも、今よりもずっといい時間が流れていた様子が楽しい。

今に比べれば不便と思うことも、知恵の働くタキの様子にワクワクしたり、家事の工夫を見てとるのも楽しい。

防空演習の時に、もんぺ姿で颯爽と、ここはこうしましょうとか男の人と打ち合わせたことを述懐し、こういうのをキャリアウーマンというのだろうね、なんて、なんか可愛くて笑った。

時子奥様と板倉さんの禁断の恋模様は、タキの述懐だからだろうか何か一枚ヴェールがかかっていて、時子奥さまのふとした様子に色気を感じ、でもそれはタキの色気にも通じるものだと感じる。

印象的だったのは、鎌倉ですれ違った男性が口ずさむ与謝野晶子の詩・・・板倉さんという言葉はそこになかったけれど、はっきり明言しないタキの賢さなのかそれとも、陽炎に揺らぐ風景とあいまいな記憶、ページに挟まれた小さい色紙・・・ゆらゆらと記憶の中に揺れるひと言でいえば、せつなさ。

最終章ではまるで風景が変わってしまっていたけれど、タキのせつなさは、そこにも感じることができて・・・

おもしろかったなあ。
私は、執事とか女中さんが主人公のお話が好きなだなあと気がついた。カズオ・イシグロのも良かったし、猫村さんも好きだしー(笑)。

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by umih1 | 2014-03-02 16:49 | | Comments(2)

悪と日本人



吉本さんとの対談が一番面白かった。
吉本さんの著書、最後の親鸞、は山折さんが編集担当をしたという。
絶対他力、裏返しにしすれば絶対自力、また他力に循環してくると。

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by umih1 | 2014-03-02 16:48 | | Comments(0)
Days of Wine & Dogs
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