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わたしのソファー

カテゴリ:詩( 37 )

心音



風に吹かれて舞い上がる髪
カランカランと
目の前を転がる空き缶

コツコツコツコツ・・・
そういえば私はいつも
早足で歩いていたような

これは幻なんではないかと
私とは一体なんなのだろうと

立ち止まり周りを見渡す

そして
きのう聞かせてもらったあなたの心音
ドクドクドクドク・・・
思い出し歩いてみる
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by umih1 | 2008-11-22 23:39 |

私のいる場所



本のカバーをはずしておくから
あなた
絵を描いてください


広くて誰もいない場所で
待っているから


何も聞かないで
何も言わないで
ルーミーも勧めているその方法で
善悪なんてない世界で
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by umih1 | 2008-11-22 21:03 |

行方不明の時間・・・



茨木のり子さんの詩集から、マザー・テレサを詠った詩をおやスケさんが紹介しており、
もう一度本棚から手元に置いて読み直した。
この詩の中で一番印象に残る部分は、私にとってはいつも変わらない。
引用させていただくと、
「自分を無にすることができれば かくも豊穣なものがなだれこむのか
さらに無限に豊穣なものを溢れさせることができるのか」

茨木さん曰く、するどい鷹の目と慈愛の目を持つマザー・テレサ。
中途半端な優しさを射抜かれた茨木さんの震える感性を残す方法としての、ことば。
何度もページをめくって、繰り返される響きに、こころは硬直したり柔らかくなったり。


この詩集の中で一番好きな詩「行方不明の時間」
ほんの一部だけ引用させていただく。

人間には 行方不明の時間が必要です
・・・・・略

私は家に居てさえ ときどき行方不明になる
ベルが鳴っても出ない 電話が鳴っても出ない 
今は居ないのです
・・・・・略

目には見えないけれど
この世のいたる所に
透明な回転ドアが設置されている
不気味でもあり 素敵でもある 回転ドア
うっかり押したり
あるいは
不意に吸いこまれたり
一回転すれば あっという間に
あの世へとさまよい出る仕掛け
さすれば
もはや完全なる行方不明
残された一つの愉しみでもあって
その折りは
あらゆる約束ごとも
すべては
チャラよ


こう思えるような人生を歩みたい。
池田晶子さんもこういう境地だったのではないか。
「なるようになるし、ならないようにはならないんですね。」
なんとなくそう思えるのだけれど、池田さんの存在は後からじわじわ効いてくるようだ。
こう思えるような人生を歩みたい。と書いたが、
この詩が好きという事は、もうすでにこう思っているということだろうか。
痛いのは嫌いだが、死という事象をあくまで全体として考えるのなら、
まったく怖れる事はないのだと感じる。
「完全なる行方不明」と書いた茨木さんに、思わずクスリと笑ってしまった。
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by umih1 | 2008-11-03 20:16 | | Comments(6)

空を見て



 飾らない言葉で
 慰めあったり
 励ましあったり

 のんびり散歩で
 夕焼け見たり
 笑いあったり

 難しい話なんて
 気にしないでさ

 少し曲がったりしても
 前を向いて歩いて行けたなら
 そんなふうに 生きていけたなら


 大切な約束
 胸にいつも抱いている
 それはいつまでも枯れない花束

 永遠の意味を掴んだかのように
 空を飛ぶ鳥たち

 「私はここにいます。」

 花束を抱えた私を祝福するように
 鳥たちは円を描いて
 遠くへ飛んでいく

 ありふれた幸せ
 ただそうありたいと願う
 ずっと
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by umih1 | 2008-08-22 23:33 |

図書館にて



今日は日曜日だけれど、明日あさってとお休みするので午前中は会社でひとり、仕事をしていました。
ひと段落してコンビニでおにぎりを買って、図書館へ行きました。図書館の駐車場でおにぎりをいただき、知人に電話するために図書館の庭に行きました。
蝉がものすごい音量で、張り切って鳴いています。坊主頭の5~6歳くらいの少年が夢中になって木を見上げています。そばの椅子に腰かけているおじいちゃんが優しく声をかけています。おじいちゃんの目はとても優しい目です。
少年や少女のタンクトップ姿、帽子、うっすらと陽にやけた肌の色・・・。夏休みだね、楽しいですか?心の中で問いかけて、思わず微笑んでしまいます。

図書館では涼を求めてくるのでしょう、たくさんの人たちがいました。椅子は満席、でも私はゆっくりしたくて、空きそうな席のそばでじーっとタイミングをはかっていました。運良く座ることができましたが、知人に借りた本を読んでいるうちに心地よい眠気が・・・・・。せっかくおもしろそうな本を借りたのに時間がもったいないと思い、本を読むのはやめて、詩集のコーナーに行ってみました。
借りるつもりで図書館に行ったのではないのに、結局借りてしまいました。

茨木のり子さん「人名詩集」  
ぱらぱらとめくっていたら、茨木さんにガツンと殴られたので借りたのでした。

大庭みな子さんと水田宗子さんの共著「炎える琥珀」  
お二人の、詩の往復書簡です。大庭さんの言葉に私は憧れを感じます。


大庭さんの言葉・・・私がとても気に入っている部分を書き残しておきたいと思います。

    たけばぬれ たかねば長き   妹が髪 この頃見ぬに かかげつらむか
という万葉の歌の乙女の髪のように 黒髪ではないけれど ぬるぬるとほどけて 肩に流れた
きらめくアッシュブロンドの髪が 勿忘草の色の水をたたえた 湖の上に降る
灰金色の雨になり 首をさしのべる白鳥を包み 「時」と「場」がぐにゃりと曲がって
灰金色の霧の海に呑まれる……


これは勿忘草の花の色をした瞳と、アッシュブロンドの髪を持つ女性を見つめ、感じことを言葉にしたものです。


それから茨木さんに殴られてしまった一つの詩は、「知」です。
できれば全文を載せたいのですが、一部分だけ抜粋して書き記しておきましょう。

H2Oという記号を覚えているからといって  水の性格 本質を知っていることにはならないのだ
仏教の渡来は1212年と暗記して  日本の1200年代をすっかり解ったようなつもり
(~略)
不惑をすぎて 愕然となる  持てる知識の曖昧さ いい加減さ 身の浮薄!
ようやく九九を覚えたばかりの わたしの幼時にそっくりな甥に それらしきこと伝えたいと ふりかえりながら
言葉 はた と躓き 黙りこむ

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by umih1 | 2008-07-27 23:17 | | Comments(8)

ふたり




私の左手とあなたの右手
あなたの左手と私の右手
揺れる船にふたり
名を呼びあい
くるしくむすびあう
にじむ空のかたち

きこえないことばがきこえる
そのたびに私は
やわらかくなり そして波になり
すべてを飲み込んでしまう

あなたが私を見つけるとき
それは永遠のきまりごと
静かな河を染める 朝日に祈るように
繰り返される いとなみ

何度も
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by umih1 | 2008-07-21 16:33 |

終りがあり 始まりがあるよ


金曜ロードショーで「ゲド戦記」を観た。
以前、映画館で観たけれど、ジブリってTVでやってるとつい観てしまう。

原作は4刊プラス外伝の5冊と、なかなかボリュームがあるが、主人公のハイタカのほぼ一生を描いていておもしろい。
テナーとハイタカが、ずいぶんと大人になってからようやく結ばれるシーンは、心震える場面だった。自分と同じくらいの年齢のテナーの部分では感情移入してしまって、彼女の心色に染まってしまっていた。

原作を読み終わったころに映画を観て、CDまで買ってしまった。

監督の宮崎さんの歌詞が素敵で・・・

主題歌の歌詞です。

「テルーの唄」

作詞:宮崎吾郎

夕闇迫る雲の上  いつも一羽で飛んでいる
鷹はきっと悲しかろう
音も途絶えた風の中 空を掴んだその翼
休めることはできなくて
心を何にたとえよう  鷹のようなこの心
心を何にたとえよう  空を舞うよな悲しさを

雨のそぼ降る岩陰に  いつも小さく咲いている
花はきっと切なかろう
色も霞んだ雨の中  薄桃色の花びらを
愛でてくれる手もなくて
心を何にたとえよう  花のようなこの心
心を何にたとえよう  雨に打たれる切なさを

人影絶えた野の道を  私とともに歩んでる
あなたもきっと寂しかろう
虫の囁く草原を  ともに道行く人だけど
絶えて物言うこともなく
心を何にたとえよう  一人道行くこの心
心を何にたとえよう  一人ぼっちの寂しさを



このテルーの唄の歌詞は、萩原朔太郎さんの詩「こころ」に着想を得て、少年と少女、旅する男と離れて暮らす女性、それぞれが抱える孤独を形にしたくて書いたものだとCDの冊子に書いてある。

・・・手嶌葵さんのピュアな声。 


映画の挿入歌。この歌は一番好きな歌。



「時の歌」
歌詞:新居昭乃・宮崎吾郎


空の 孤独な鷹よ   風に 抗いながら
そこにあるのは 光と闇   一人だけの空

空を 見上げて泣いた   一人 生きてる君よ
真実の名を 教えておくれ   いつの日か 消ええしまう君よ

光が闇に 溶けるように   心の中を とおりすぎる君の歌を 歌うよ

空を 見上げて泣いた   一人 生きてる君よ
真実の名を 教えておくれ   いつの日か 死んでしまう君よ

光が闇に 浮かぶように   沈黙の中に とおりすぎるときの歌を 歌うよ

生まれ 消えていく はかない 命たちよ
終りがあり 始まりがあるよ   忘れないで

空の 孤独な鷹よ   風に抗いながら
空を見上げて泣いた
君よ

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by umih1 | 2008-07-12 00:42 | | Comments(2)

あかり




 「罪業」  室生犀星

自分はいつも室(へや)に燈明をつけている
自分は罪業で身動きが出来ない気がするのだ
自分の上にはいつも大きな
正しい空があるのだ
ああ しまひには空がずり落ちてくるのだ




この詩は、ほんの2~3日前までの私の心そのものだった。
自分の中に明かりをつけ、小さくなった自分を見つける。
正しい空・・・手の届かないきれいな空を見上げ憧れている。
でもその憧れは、風化したもののように自分の頭に崩れ落ちるのだ。

しかし今は、あるきっかけに助けられ身を任せ、
自分の感情を解放できたときから、もう明かりをつける必要はない。
降り注ぐ太陽の光を、好きな時にいつでも浴びることができる。

幼い私や思春期の私、あらゆる過去の私も、今の自分はいつでも癒すことができる。

もし、この世に生を受ける前の罪をどこかに記憶していたとしても、
堂々と今を生きていけばよい、ただそれだけ。
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by umih1 | 2008-07-04 21:19 | | Comments(2)

大人だからこそ・・



初々しさが大切なの
人に対しても世の中に対しても
人を人とも思わなくなったとき
堕落が始るのね 墜ちてゆくのを
隠そうとしても 隠せなかった人を何人も見ました

私はどきんとし
そして深く悟りました

大人になってもどぎまぎしたっていいんだな
ぎこちない挨拶 醜く赤くなる
失語症 なめらかでないしぐさ
子供の悪態にさえ傷ついてしまう
頼りない生牡蠣のような感受性
それらを鍛える必要は少しもなかったのだな
年老いても咲きたての薔薇  柔らかく
外にむかってひらかれるのこそ難しい
あらゆる仕事
すべてのいい仕事の核には
震える弱いアンテナが隠されている きっと……


茨木のり子さん 「汲む」 より一部抜粋





強くなきゃダメじゃないか!そんな弱弱しくて女々しくて、どうするんだ!
仕事ってものは駆け引きだ。儲けるのが仕事だろう商売だろう。

そういう世界で仕事をしていても、初心を忘れてはいけない。

今週後半は、社内の問題が一気に噴き出した。
前社長の事を考えると、これは違う、解決しなければならないと思うのだが、
ただの平社員である私にはどうしようもできない。
ただ、今日、携帯に社長からの着信があった。
図書館にいて気がつかなかったし、
お昼に食べたラーメンが美味しくて幸せだったのでどうしても電話する気になれず、
さっさと帰宅して昼寝をしてしまった。

月曜日・・・どうなってるんだろう。
まぁどうでもいいや。

それよりも、明日はお花屋さんにどんな花があるかな~と、気になってる。
庭の紫陽花も気になるし・・・。
ジロウさんとラニぞうの写真も撮りたいし・・・。
今回は日曜日が3日くらい連続してればいいのにな。
梅雨休暇とかいって。


c0141335_185564.jpg

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by umih1 | 2008-06-08 00:00 | | Comments(6)

砂丘の上



 砂丘の上    室生犀星


 渚には蒼き波のむれ
 かもめのごとくひるがへる
 過ぎし日はうすあをく
 海のかなたに死にうかぶ

 おともなく砂丘の上にうづくまり
 海のかなたを恋ひぬれて
 ひとりただひとり
 はるかにおもひつかれたり



 室生犀星は、海の彼方に何を見ていたのだろう。

 例えばひとりで海を目の前にする時、
 凡庸な私はきっと、遠く離れた愛しい人の名を呟くだろう。
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by umih1 | 2008-05-25 17:19 |
Days of Wine & Dogs
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