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わたしのソファー

煙草



会社の近くに文房具やさんがあるのですが、そこの奥さんが、うちの旦那肺癌になっちゃって今そこの病院に先月入院したのよ。もう第四ステージで脳にも転移して余命3か月だって言われたの。治療不可能だから病院も出なきゃいけないのよね。でもそこにいられるように粘るわ。だって転院したら遠くなってお店にでられないじゃないの。と言っていました。
そんな風に言うのは強がりで言っているのでしょうか、まだ実感がないのでしょうかそれとも達観しているのでしょうか。
いずれにせよ自覚症状がなかったのでしょう、変だと思った時にはこんなにも進行していたのです。恐ろしく思います。私は出産のときに2回だけ入院したことがありますがやはり病院の雰囲気は特に夜は寂しく感じました。命に関わる病気なら尚更、自分というものに向き合わざるを得ない、精神的にもしんどいことだと思います。

先週、社長のお伴として異業種交流パーティーに参加したのですが、そこで背の高い男性が声をかけてきました。家族の話になりその方の奥さまは40代で乳がんで2ヶ月前に亡くなったそうです。約3年間の闘病生活、お子さんは高校3年生と中学3年生、帰宅しての家事はいまだに大変らしく、まだ慣れませんと笑っていました。
社長はその話を聞いたとたん涙ぐみ、自分の伴侶も癌で亡くしたことを話しました。私はその方の目をじっと見つめてしまいました。奥のほうでちらちら見える悲しみにはきっといつもカーテンを閉めているのでしょう。不在という存在、いないということはより一層愛する人の存在を強めるのだと思います。

社長は旦那さん(前社長)を肺癌で亡くして5か月経ちましたが、やはり時とともに悲しみは大きく膨れたり、ふとした時どこを探してもいないという現実にうちのめされるという日々らしく、帰宅の途中一緒に歩いていると急に涙ぐみ辛い心情を吐露してきます。
社長の旦那さんは、8年ほど前に風邪でかかりつけの病院に行き、肺のレントゲンを撮った時に小さな影があるといわれたそうです。日を改めてくるように言われましたが、病院嫌いのため頑として行かなかったそうです。社長は旦那さんの姉妹に、再度病院にいくように言って、もしかしたら癌なんてこともあるからと頼みましたが、こんなに元気で最近は太ってきているし煙草もやめたんだから大丈夫よと言われ相手にされなかったらしいのです。
もしその時力ずくでも病院に連れて行っていれば・・・悔やみきれない思いはまだ消えないのと言っていました。
もう余命数か月と言われたにも関わらず、あらゆる手段をつくしました。1年頑張りました。
この人は絶対に死なない死なせるもんか、しかし介護するにも限界があり、もう気も狂わんばかり、彼女は自分のもう若くはない遠方に住む姉に、介護の手伝いを頼みました。
旦那さんの姉妹は近くにいるにも関わらず、「いくらきょうだいでも男の人だから、介護のお手伝いはちょっと・・・」そう言って全く手伝おうとはしなかったそうです。
仲の良いきょうだいと思っていたけれど、思いやりのかけらもない人たちだと思う怒りに、更にストレスが増えてしまったそうです。
私にはきょうだいはいませんが、下の世話など最初は抵抗があるとしてもそれをそんな理由で断るのはただの我儘だとおもいます。

あぁ・・・私はそんな事を書きたいのではないんです。
愛する人を亡くすということ、私はそれを受け入れることができるのでしょうか。八苦のなかの愛別離苦・・・それは生きる者にとって避けられないことだとは分かっています。でも残されるのと先に逝ってしまうのとどちらが辛いのでしょう。

ところで、煙草は癌になりやすいということで目の敵にされ、愛煙家は肩身も狭く煙草の値段も上がってきています。
煙草を吸うというだけで、犯罪者を見るかのように目の敵に感じる極端な人もいるようです。
健康診断で行った病院では、ヒステリックに煙草の害を強調する医者もいましたが、地元で有名なある産婦人科では、妊婦に対してストレスになるため無理に禁煙する必要はないなどと言うらしく、それにはとても驚きました。
私自身、妊娠出産授乳の期間は体が拒否して全く吸いませんでしたが、仕事を始めるとまた吸い始め、二人目の妊娠出産授乳・・・でまた煙草は止め、また仕事をした時に吸い始めてしまいました。
しかし、今はまったく吸いません。止めて10年たちました。
吸いたくてイライラしたり、イライラして吸うとスーッとしたりする、そういう煙草に支配された感覚がとても嫌で、身体の為というより煙草なんぞに支配されてたまるかという訳のわからない理由で、半年かけて止めました。
煙草の似合う男や女は絵になりますが、そういえば今は煙草のCMも見なくなりました。昔読んだ筒井康隆氏の短編があり、それは最後の喫煙者である主人公が追手から逃げるという話で、煙草を好む筒井氏の皮肉めいたストーリーに笑ったものでした。
私は煙草の匂いは基本的には好きではありませんが、ちょっとタバコ臭い好きな男の唇の味や、タバコの匂いがする胸に顔をうずめるのは結構いいものです。
でも、タバコ臭いのが許せるのは年齢関係なくカッコイイ男と、ちょっと譲っていかにもという感じのケバイ女であり、反対に許せないのは虫歯の多そうな不潔な人です。

煙草は癌の原因・・・ということが本当だとして考えるのなら、やはり愛する人には吸わないでほしいと思います。でも禁煙よりも、人間ドッグや健診などをまめに受けなければならない、大切な人の為にもと、愛する人を亡くした方々に接していて強く思いました。
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Commented by おやスケ at 2008-07-21 23:07 x
↓の詩も、この文章も、なんか茨木のりこさんのような、そうでないような、不思議な質感を持っていますね・・・。やっぱり詩人ですね。
そんな詩人うみさんの日でしたね、今日は。「海の日」・・・ね。
Commented by bunkasaba at 2008-07-21 23:36
なるほど、今日は海の日でしたね。
タバコを吸う人は、周りで少なくなりました。
どうもタバコは吸ってみても癖にならず、吸いもせず止めもせず。ヘビースモーカーの医者に言わせると、酒がもっとも脳によくないんだそうですよ。説得力が無かったですが。
Commented by mitatejapon at 2008-07-22 11:14
欧米各国と比較しますと、日本の煙草ってまだまだとっても安価ですよね。そんな訳でありますので、渡欧の際には毎回日本の煙草をリクエストされたりも致します。煙草を止めてから随分と時が経ちましたが、美味しいお食事をいただいた後などには時々葉巻を燻らせたくなったりもしますよね。

↑ おやスケさんの「海の日」コメント、とっても素敵ですね。。。。
Commented by syenronbenkei at 2008-07-22 18:28 x
そぉか!今日は(昨日だけど)うみの日か!
うみでとうございまつ。

先頃、知り合いがやっぱりガンで逝きました。
発見された時にはもう手遅れ状態で、わずか2ヶ月足らずの闘病生活でした。
残されたご主人は今ももぬけの殻の廃人状態で、いつ後を追ってもおかしくありません。
そして、カミさんはその方と仲良くしていたのでショックが大きかったようで、他のことも重なってプチ鬱状態がずっと続いています。
身近なものをなくすというのは、本当に心にものすごく大きな穴があきますね。

>そういう煙草に支配された感覚がとても嫌で、身体の為というより煙草なんぞに支配されてたまるかという訳のわからない理由で、半年かけて止めました。

この理屈はわかりませんが、感覚的にはわかる気がします。
僕は雨の日に自販機に買いに行くのがめんどうで、その流れで禁煙しました(笑)
Commented by at 2008-07-22 23:10 x
私はタバコを吸ったことないですが、何故か、タバコを吸わない男とは付き合ったことがありません。しかも、ヘビースモーカーばかり。ガンで治療中の友人知人、やっぱりいます。亡くなった知人も。

愛する人を亡くす・・人は想像したくない・・今一番怖いのは、ぱんちんの寿命がくることです。うみちゃんも、そうじゃない?
Commented by umih1 at 2008-07-23 21:47
おやスケさん
お返事が遅くなってしまいましたね。せっかくの海の日、まったく気がつきませんでした。なんだか誕生日みたいですよ。
茨木さんに似ているような・・・なんてとんでもないです。茨木さんはもっと芯があるような気がします。
でも好きな詩人なのでうれしいです。ありがとうございます^^


Commented by umih1 at 2008-07-23 21:50
bunkasabaさん
え~?お酒は脳に悪いですか?
う~んそれは相当飲む人の場合じゃないのかしら。お酒は確かに人格まで変わりますから、やはり脳に悪影響はあるのでしょうね。
煙草の吸いすぎで人が変わる・・・ということは聞いたことがありませんものね。
Commented by umih1 at 2008-07-23 21:55
mitateさん
おお~! 葉巻ですかっ。 mitateさんにお似合いですよねきっと。
やはり、男の人の煙草をくゆらす横顔や、煙にしかめっ面ってかっこいいですよ。
俳優なら、ハンフリーボガードですかね~。
煙草の似合う俳優といえば。すてきですよね~。

Commented by umih1 at 2008-07-23 22:01
セイロンさん
・・・うみでとうございまつ。
・・・ありがとうございまつ。

お知り合いの方、わずか2ヶ月足らずの闘病生活だったなんて・・・。残された人々の気持ちが追い付きませんよね・・。セイロンさんの奥様も、亡くなられた方のご主人も、そのまわりの人もつらいでしょうね。
もし自分がその人のように、余命数か月と言われたならどうするんだろう・・・でも体がいうことを聞かないんでしょうね。つらいですね・・。
Commented by umih1 at 2008-07-23 22:06
菫さん
わたしもそういえばそうだな~。煙草を吸う人としか付き合ったことないです。う~んと若いころって、煙草イコール大人の男っていう感じで憧れもあったかな~・・・(いろいろ思い出してる)

今一番怖いの? うん、犬が自分よりも先に逝ってしまうこと・・・これってほぼ確実なことだし。あまりにも可愛がってると、この子がいなくなったらきっとペットロスになっちゃうんだろうな~って思います。

Commented by _kyo_kyo at 2008-07-27 19:00
遅まきながら、ペットロス経験者です~~(笑

私の今の職場は病院の売店なので、
明日をも知れない方達が良くお見えになります。
そんな時、なんて声を掛けてあげたら良いのでしょう、
そう思いながら過ごす毎日です。

「ふたり」の右手と左手の関係が気になりますw
それから、とか、その後とか、
また詩に書いて欲しいなあ~~♪

こういう感覚って好きなんですよ^^
Commented by umih1 at 2008-07-27 23:36
_kyo_kyoさん
ペットロスのご経験があるのですね。。う~~考えただけでつらいなぁ。。
会社の目の前が大きな病院なんです。その中に銀行もあって、その銀行をよく利用します。もちろん自分もその病院をよく利用します。次女はそこで産みましたし。
パジャマ姿で点滴を打ちながら歩いている方もたくさんいらっしゃいます。あまり見たら悪いな~と気を使ってしまいます。病院の前に植え込みがあって、上手に草笛を吹いていた、パジャマ姿の男性がいました。今は見かけませんが、物哀しいメロディーでした。

自分の詩は恥ずかしくて、ついコメント欄を閉じてしまいました。
褒めていただいてうれしいです。ありがとうございます。。
by umih1 | 2008-07-21 17:00 | 思う事 | Comments(12)
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