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わたしのソファー

ひきこもり文化論



昔観たテレビ番組のある場面が忘れられない。不登校の女の子に手を余した両親が、不登校やひきこもりを治すやや高齢の女性に依頼して、スパルタ的に娘を矯正してもらうという番組だった。とりあえず登校しはじめる娘と、それを笑顔で見守る両親、スパルタ矯正業者・・・めでたしめでたし。本当にめでたいのは、その番組だ。

斉藤氏の著書にあるように、金もうけ主義ではないかもしれない矯正業者に限らず、理解の浅い人間が手を差し伸べることに対して、それは ’ルールの存在しない善意による暴力’ である。こういう問題に簡単な解決法などどこにもないのだ。ひきこもりをしている人々は周りに数人いて、たまにその母親から話を聞かされていた。世間が云うような、単純に親の甘やかしが原因とは考えられずずっとその理由がわからないでいたが、斉藤氏の本を読み少しわかった気がした。そのひとつに、’去勢’(父親を始めとする他者との関わりのなかで、自己万能性の去勢を経てより社会的な存在となり成熟へと繋げるということ)を妨げる、’去勢否認’(母親密着など)が大きな原因であるという。逆を言えば去勢は必須。
ひきこもるという行為は、内省を深め、うちに豊かさを保ち今以上に自己を磨くこととだろう。しかし世間一般のいうネガティブなイメージのひきこもり者は、他人との関わりを断ちたい・傷つくのが怖い、という理由かと思っていたが、その逆であるという。
他者との肯定的な出会い・・・それがあれば、ひきこもりから一歩外にでることができると斉藤氏は提案している。そのきっかけとなるのは、インターネット・SNSでるという。’対話の無意味さ’ そこを大切にしていこうと。暗い部屋でPCにかぶりつくひきこもり・・・そんなイメージを持つことはやめた方がいい。事実SNSが果たす他者との関わりによって、外に出られる人がいる。

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Commented by bunkasaba at 2016-11-12 12:02
人間ドックの合間に読んだAERAのエッセイに、斎藤環さんの事が書いてありました。北欧の治療法に夢中であるとか。その治療法も、専門家や周囲の人がそれぞれ患者本人の前で意見を述べる、それも1週間、無料で、というものでした。自己の認識を埋める意味があるのでしょうが、絶大な成果を上げているというその治療法(療法)は、普通に生活する我々にも大きな示唆を与えてくれる気がします。
Commented by sarakosara at 2016-11-13 16:07
この場合の去勢って、そういう意味なのですか。
インターネットの向こうに広がる世界、逃げ道になっているようにも思っていたけれど、そこが引きこもりからの脱出口になる、確かにありますね。
論点は違うのでしょうが、SNSとかが広まり、人と人の距離感がつかみにくい世の中だと思う時はあるなぁ。
でも知り得ない人と出会い、よき理解者を得ることもある。
Commented by umih1 at 2016-11-14 20:59
bunkasabaさん
お久しぶりです。コメントありがとうございます。
斎藤さんの著書は初めて読みました。ひきこもりというとマイナスイメージしかなかったのですが、ひきこもるということは他人の視線を気にしすぎる=自意識過剰ということなんですね。だとすると、専門家や周りの人たちが本人の前で意見を述べるということは、効果が大きいのも頷けますね。自己認識、そこが土台としてないと生きにくいと思います。
Commented by umih1 at 2016-11-14 21:07
sarakosaraさん
お久しぶりです。sarakoさんもお元気そうで良かったです。
去勢は誰でもが経験すること・・自己は万能では無いということを、人は幼少の時に、親(特に父親)や友人などとの関わりの中で自然に学んでいく・・それが出来ない場合やそこに矛盾が生じた場合、引きこもりなどに繋がってしまうという部分を読んで、小学校などの運動会で勝ち負けを競わないということに大きな間違いを感じました。今もそんな学校はあるのかな?
もう今はSNSは当たり前のことで、日本人は本音と建前があるので、ツイッターなどは利用者が多いのでしょうね。
でもそこでもその人の性格や行動パターンが出てくるので、他人との衝突や理解などを通して、成長する人もいるでしょうね。
by umih1 | 2016-11-06 11:38 | | Comments(4)
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