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わたしのソファー

小さいおうち



山形から東京へ女中として上京してきた13歳のタキは、美しくかわいらしい時子奥さまのもとで、住み込みで働く。
戦争が本格化し山形へ帰るまでの蜜月、といってもいいでしょう、活き活きとまめまめしく働くタキは時子奥様が大好きで、昭和モダンな東京の街の様子も素敵で、戦争の影に怯えながらも、今よりもずっといい時間が流れていた様子が楽しい。

今に比べれば不便と思うことも、知恵の働くタキの様子にワクワクしたり、家事の工夫を見てとるのも楽しい。

防空演習の時に、もんぺ姿で颯爽と、ここはこうしましょうとか男の人と打ち合わせたことを述懐し、こういうのをキャリアウーマンというのだろうね、なんて、なんか可愛くて笑った。

時子奥様と板倉さんの禁断の恋模様は、タキの述懐だからだろうか何か一枚ヴェールがかかっていて、時子奥さまのふとした様子に色気を感じ、でもそれはタキの色気にも通じるものだと感じる。

印象的だったのは、鎌倉ですれ違った男性が口ずさむ与謝野晶子の詩・・・板倉さんという言葉はそこになかったけれど、はっきり明言しないタキの賢さなのかそれとも、陽炎に揺らぐ風景とあいまいな記憶、ページに挟まれた小さい色紙・・・ゆらゆらと記憶の中に揺れるひと言でいえば、せつなさ。

最終章ではまるで風景が変わってしまっていたけれど、タキのせつなさは、そこにも感じることができて・・・

おもしろかったなあ。
私は、執事とか女中さんが主人公のお話が好きなだなあと気がついた。カズオ・イシグロのも良かったし、猫村さんも好きだしー(笑)。

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Commented by moccosan at 2014-03-02 22:26
図書館でかりて読んでみたいです。映画はテレビで放映されるの待とうかな^_^
Commented by umih1 at 2014-03-03 00:20
moccoさん
映画のタキちゃん役の女の子は、外国で賞を受賞しましたね。松たか子さんは、奥様役にピッタリで、はやく映画みたいなあーと思いました。原作も良いですよー^_^
by umih1 | 2014-03-02 16:49 | | Comments(2)
Days of Wine & Dogs
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