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わたしのソファー

同時進行で読んでいた本3冊。



梅原猛の授業「仏教」

仏教が説く道徳には、六波羅蜜(ろくはらみつ)という六つの悟りにいたる道がある。
布施、持戒、忍辱、精進、禅定、智慧。
みっつめの、「忍辱」は「にんにく」と読むそうだが、
侮辱されたり軽蔑されたりすることに耐える、という意味。
じっと耐えるということは、便利でせっかちになった我々に
一番足りないものなんじゃないかしら・・・と思う。
なんでも手に入る我儘な環境。
自分が思っているほど自分はちっとも凄くない。
梅原さんは、ニュートンを譬えにだし、ぼくはもっともっと学びたいとおっしゃる。
ニュートンが引力の法則を発見したが、「自分のやったことは、
海辺の無数の貝殻のなかからひとつ拾って喜んでいるようなもんだ」と言った。
世の中にはまだ分からない事がいっぱいあるんだと。
その姿勢には「退屈」なんてものはない。一生が学び。いいな。


村上春樹「東京奇譚集」

世の中には、あらゆる偶然が当たり前のように空気中に満ちている。
その流れは何かの規則かもしれない。
しかし、自分がピックアップした出来事を、
自分の失くしたパズルに埋め込むような感覚であてはめる・・・
それを人は「偶然」と呼ぶのかもしれない。
こうしてここにいる不思議。
こうしてあなたとここにいる不思議。
5つの短編集。
おもしろくてあっという間。


よしもとばなな「彼女について」

今日、お風呂掃除をしていたら、急に男の人の声がしたので、外で廃品回収かなんかの車だろうと思っていたら、TVの音だった。
家には私と犬のラニしかいなかったのに、お風呂掃除を終えて和室に行くとTVがついていたのでとても不思議だった。
昔のニュースの特番をやっていたので、そのまま珈琲を入れてTVを観た。
途中、パチっとTVが消えて、またついた。
そんなことを不思議がるよりも、全く動じない自分が不思議だった。
以前の自分なら、見えない気配を自分で作り出すような怖がりだったから・・・。
結局、恐怖って人の心が作り出すものであるし、TVが突然ついたりするのも必ず原因がある。あたふたしてもしかたがないし。
世の中はなんでもありだなと思う。。。
「彼女について」を読んで、そういうところにものすごく共感した。
最初のほうは、違和感というか拒否感が強かったけれど。
特に、隈さんの言葉と佇まいに嬉しくなった。
「それは・・ある状態を憑依とか幽霊だとかいう言葉を使ってしか説明できない人のための言葉だと思う。私はあの場にいて暗示にかかり、確かにおそろしい影だとかそこにいないはずの声だとかを聞いたし・・・。それでもそれは人間のしたことだと普通に思います。」
要約してしまったが、もっと強くて長い言葉だった。
ばななさんにはいつも「再生」を感じる。
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Commented by bunkasaba at 2009-02-02 00:03
東京奇譚集は、私も読んだ気がしますが、肝心の本がどこに行ったのかちっとも見当たりません。と思ったらありました。
かれこれ3年前ですね。
気力が出ずに、最近ちっとも本を読む気になりません・・。
Commented by umih1 at 2009-02-02 00:14
bunkasabaさん
新潮文庫ですよねー。わたし先日、新潮文庫のマークを集めて、パンダのマグカップ欲しくて応募しました。届くのはいつかな~楽しみなんです。
私は最近、特に休日は、仕事のことやら家のことやらから逃げるように本を読んでます。怖いくらい、活字にのめりこんでます。
なにかほかに癒されることがあればいいんですけどね~。
Commented by at 2009-02-02 00:15 x
誰が・・忌憚でしょうか・・来たんでしょうか・・。

私も「彼女について」の前半は、魔女?殺し合い?うーーん・・という感じでしたが、後半引き込まれました。
Commented by umih1 at 2009-02-02 00:18
菫さん
ばななさん、前半はちょっとひきましたね・・。
でも、どんどん主人公が浄化されていく様子がでてきたのでほっとしながらよみすすめられました。
誰かがね~忌憚でしょうかね~でもラニぞうは寝てましたよ。

Commented by chirumegu at 2009-02-02 09:26
うみちゃん、凄いなぁ。
どの本も読むだけじゃなくて、自分の中にしみこませてて、、
こんな風に、本をよみたいな。
梅原さんの本は、難しくて男性のファンは多いけど、うみちゃんみたいな女性がいたら、心強いです^^
私も、読んでみようかな・・・本。
いや、やめとこぅ。・・・・たいぎぃ(;一_一)
Commented by おやスケ at 2009-02-02 22:45 x
うふふ。ばななちゃんの本とうみさんのシンクロの度合いがいいですね。
そうか。怖がりさんだったのですね。ばななちゃんはそのあたりのスペシャリストですよね~。読んでよかったみたいですね!
Commented by kisaragi87 at 2009-02-03 10:25
六波羅蜜という言葉、お彼岸にお寺さんへいくと
お坊さんがよく話してくださいます。
小さな頃から何度も耳にしてきた言葉だだけど
いまいちど、ちゃんと意味を知ってみたいなって思いました。
こうしてここにいる不思議。
こうしてあなたとここにいる不思議。
ブログを始めてからね、ますますそんな不思議を感じるようになりました。
この世はまだわからないことがいっぱい
そう思うことはわくわくすることよね。
うみちゃんは、ほんとうに読書家だなあ^^
私は今「夜は短し歩けよ乙女」を読んでます、娘の置いてあった本なのだけど、若い子が読むものだと思っていたけれど妙にはまってしまいました^^;
Commented by bongu04200420 at 2009-02-03 14:52
にんにくにも3種類あります。
耐忍というのは、人が自分を怨み憎んでいろいろの害を加えてもそれに耐え忍んで、少しも仕返しの心をおこさないことをいう。

安忍というのは、順境(うまくいっているとき)にあっても逆境(うまくいかないとき)にあっても安然として心を乱さず、得意なときも失意のときも少しも心を動かさず安らかに忍ぶことをいう

諦忍は、主観客観ともに真空無我の道理をあきらかに悟ることのできた人には、加害者・被害者などの差別もなく、無我の大忍に安住できるようになることをいう。

人間の耐える能力なんて、2つ目くらいまでなのですね。
ただ難しいのは心で「むかつく」としかえしを思うのもダメというところですよね。行動や発言はなんとか止められますけどね<(_ _)>
Commented by eno at 2009-02-03 23:04 x
「東京奇譚集」面白かったですね。
表紙の猿の絵もよろしく{゚ω゚}エノザル
Commented by umih1 at 2009-02-03 23:41
chirumeguさん
実は私も・・・たいぎぃなんです・・。
強度の近眼なので、いつもコンタクトレンズをしているんですが、乾くし疲れちゃうんですよ。
家ではメガネをかけてるんですけど重くて重くて・・
裸眼だと、本と目の間の距離は、5センチ以上あくと全然見えないのです。
でも読んでいるうちに忘れるんですね・・・
単純ですよね(´,_ゝ`)ぷ・・・
梅原さんのこの本は中学生への講義をまとめたものなので、とっても解りやすいんですよ。
その中の中学生のディベートも面白かったです^^
Commented by umih1 at 2009-02-03 23:41
おやスケさん
ちょうどよく、シンクロしてましたよー!びっくりするくらい。。
不可思議な現象に対して、今は肝が据わったというか・・・。
時々、これは・・・と思う事もありますが、この本の内容の隈さんの言葉に励まされるというか。
何があっても芯をぶらさないように、毎日感謝して楽しんで暮らしたいと思います。
大袈裟に感じられるかもしれませんが、私にとって身につまされる部分もあるので。
そして、過去の失敗はクヨクヨ考えないように(まぁ忘れてますが)負けないで生きていこうと思います。
なんだかよくわかりませんよね~すみませーん。。
Commented by umih1 at 2009-02-03 23:41
kisaragiさん
不思議不思議♪ホントにそう思います。
人との出会いって、不思議のかたまりですよね。
それに何かを一つ知ると、それに付随して解らないものが増えてくる・・。
ほんと、生きるって退屈しないな~、辛いこともたくさんあるけど、やっぱり楽しいなと思います。
「夜は短し歩けよ乙女」を読んでるんですか!去年、私も娘から借りて読んだんですよ~^^
如月さんも読んでるんだ~嬉しいな~
ドラマみたいだけど、青春だものいいじゃないと思いました。けっこうはまりますよね、私も一気読みしてしまいました。
自分では選ばない本でも、たまに人の本を借りて読んだりすると、知らない作家さんだったりして新鮮ですよね。
Commented by umih1 at 2009-02-03 23:42
凡愚さん
ありがとうございます。忍辱は3種類あるんですね。
一番目の耐忍は・・・何も仕返しをしない。
仕返しはやめて、誰の心も傷つけないでいれば、その人もきっと人を傷つけようとは思わなくなるでしょう。
例えば自分が馬鹿にされても、じっと耐えていれば悔しさも薄れていくでしょうしね。ひとつの智恵なんでしょうね。
2番目の安忍は・・・心を乱さず安らかに忍ぶこと・・・なんですね。
有頂天になったり失意に落ち込んだり、感情の起伏が激しいと、神経がすり減ってしまいます。
自分で自分を疲労させて、考える余裕をなくしてしまいますもんね。
3番目は・・・無我の大忍・・・これはかなり無理っぽいです。

心に思うことって、誰にも見られないから律するのは難しいな・・。
自分の醜さは、自分がよく知ってるはずなんですよね。
自分を好きでいるために(これってぜんぜん真空無我じゃないじゃん)心の中も澄んだ美しい湖のようにしていよう。
なんちゃって(´ェ`*)

凡愚さん、「気づき」をありがとうございました。
Commented by umih1 at 2009-02-03 23:48
enoさん
はじめまして^^
びっくりしてしまいました~・・・
enoさんは、「東京奇譚集」の表紙の猿の絵をお描きになった方なんですね。
名札をとったお猿さん、葉っぱをもった手と、足の指がすらりと長くて美しいです。不思議な話にぴったりの不思議なエノザルさん♪
Commented by bongu04200420 at 2009-02-07 21:52
いえいえこちらこそ、UMIH1さんの読んでいる本しるの楽しいですね。
Commented by umih1 at 2009-02-08 14:29
凡愚さん
「安忍」が一番私に足りない気がして、何度もつぶやいて心に留めておこうとしてるんです。心に響くことを教えて頂いて嬉しいです^^
Commented by mocco at 2009-02-09 22:59 x
東京奇譚集をうみさんのここ参考に借りて今日 読み終わりました。偶然がもたらした(奇跡)素敵な話ばかりで一気に読めました。
雨の日に似合う短編集ですねー
Commented by umih1 at 2009-02-09 23:09
moccoさん
わー^^読んだんですね~。
わたしは一番最初のピアノ調律師さんの短編がとっても印象に残りました。そちらは雨だったのですか?
今日は曇りでした。でも随分日が長くなったようで、早く春が来ないかな~と待ち遠しいです。ね。
by umih1 | 2009-02-01 23:34 | | Comments(18)
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